迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

父とベッドで肩を並べて対話する

今日から私的3連休。

昨日夜更かししたせいと今日が休みとの心のゆとりのせいか目覚めたのは7時32分。午前3時過ぎに中途覚醒しており「眠れるかなぁ」と危惧していたが、ところがどっこいの大いなる二度寝である。

 

昨夜、入浴したものの面倒くさくてシャンプーしなかった(夜更かしたくせに)。

キッチンでおもむろにシャンプーし、ガァァ~~っと乾かした髪にカラートリートメント剤をたっぷりと塗る。10分放置。またキッチンで洗い流す。

さて、髪を切りに行くのだ(格安カットにしたいのでシャンプーは仕込んだ次第)。

 

で、出向いたら何とカットする店が入っているショッピングモールが休館!て、あなた。「はぁ~?」と思いつつも踵を返し(車で)父の所へと走る(車で)。

そうだ、そうだ、今行っておけば明日明後日は堂々と行かなくて済むではないか(言い方)。しかも明日の夜は会社の新年会などというものも控えている。日曜日は何の予定もないので気ままにいたいし。

 

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父のホームに着くと受付のYさんが父に届いた郵便物を渡してくださる。公的年金源泉徴収票2通とかんぽ保険から。後いつもの高額介護サービス費支給決定通知書(利用者の負担額が上限額を超過した時に払い戻される制度)と後期高齢者医療費高額療養費支給決定通知書。

父の部屋に入る前に父の階のロビーのソファに座って郵便物の事前チェックをする。

公的年金源泉徴収票は我が家にも届いている、夫と私の分。私は62歳から厚生老齢年金の特別支給分を受給している。私たち夫婦に比べて父の受給額ときたら。

かんぽ保険は死亡保険の受取人が亡母のままだったので、書き換えて送ってね~みたいな内容。これは父に聞いて誰にするか決めないといけない事。

 

父の部屋に入ると襲いかかる暖気(笑)。想定通りすぎるわい。

リモコンを見ると31℃。風量マックス。

とりあえず26℃まで下げる。

 

ベッドで寝ていた父に起きてと伝える。父が反動をつけて起き上がる。とても危なっかしい。勢い余ってそのまま床にくらいの。父がよくオデコや頭頂部を擦りむくのはこの起き方なんじゃないの?と前から疑っていて(笑)、ベッドに柵を付けることを進言するのだけどなぜか断固として拒否、以前柵を付けたら自分で勝手に外していた。ふ~。

 

ベッドに父と並んで座って、いつもの様にA4サイズのホワイトボードで会話する。

かんぽの受取人について。亡くなった母のままになっているので受取人を誰にしますかと問うと私を指差す。受取人が母のままである事は以前から知っていた。父が隣の県から大阪の今のホームに来た頃(10年前)に郵便局で住所変更などの手続きもあり、その際に受取人を誰にするかという件で父は「お兄ちゃんと相談して決めて」と言った。

あ、やっぱりね。

それ以来この誰が受取人になるかという話は今日の今日までほったらかし。

父が「〇〇ちゃん(私)が受け取って」と即答した。

受け取る金額なんてほぼほぼ無いに等しい金額なのだけど、今、父がそう思ってくれている事が嬉しかった。

それからホワイトボードを使って肩を寄せ合いながら、色んな話をした。

 

ずっと気になっていた「餃子の王将」に連れていけてないけど、今インフルエンザとかがエライ事になってるから落ち着いたら行こうね。

そのためにも転んだりして、いや転んでも大ケガせんといてな。出来たらやけどな。

「はよ、死んだ方がええ」という父に、

「聞き飽きたわ、そんなん言うてなかなか死なへんやん。

 買い物メモにハチミツとか書いてるやん」

来週、スタッフにお願いする買い物メモの事。ちゃんと先の事考えてるやん。

 

父とホワイトボードで話す中で父が言う。

「〇〇ちゃん(私)の事が心配や」

多分、話の流れから私の老後の事を心配してくれているらしい。

私自身も「どうよ?」って思てるけどね。

 

64歳にもなって94歳の父親に心配してもらってる、私(笑)。

イライラする事とか私の時間を使わないでとか、心の言葉なんか誰にも聞かせられないけど、西日が射す部屋のベッドに二人で並んでホワイトボードを使って意思疎通している様な事。時々筆談じゃなくて思わず声も出る事。遠距離介護時代も含めてこんな密室での14年間の時間は誰も見ていないし誰にもわからないだろう。

 

カーテンを閉め切った部屋。

リモコンの室温を少し下げたけど相変わらず私には暑い。

ニトリで買った部屋干しラックに掛けていた濡れタオルはカラッカラに乾いている。

このタオルは父が前に住んでいた家から使ってたよなぁ。

部屋の小さな洗面台でまた濡らして絞ってラックに掛ける。

 

父は長い筆談に疲れたのかまた寝転んでいた。

その手を握って今日はバイバイ。