迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

ちょっとした執念を燃やしてみる

 

昨日の事。

 

実は私がガレージにいる夫のところに行くまでにちょっとした、いや、私にとってはなかなかな悲劇が起きていたのである。

 

「ひっかけ美錠」というパーツをご存じだろうか?

 

「美錠」とはストラップタイプの靴のベルト・バッグ・ベルトなどに付ける金属あるいはプラスチック製の留め具又は締め具。靴の場合は足を靴に保持するという機能だけでなく、装飾用としても用いられる。「美錠」は「尾錠」とも書くようで、「ひっかけ美錠」は「ひっかけバックル」又は「S字バックル」とも表示されている。

「美錠」はこれ「ひっかけ美錠」はこれ

※画像は「楽天」様からお借りしています。

 

で、その「ひっかけ野郎」もとい「ひっかけ美錠」が出かける前にまっぷたつに折れたのだ。ズボラな私が「ひっかけ美錠」をベルト側にひっかけたまま無理やりサンダルを履こうとしたらプッツン。

 

「えっ!金属ちゃうのぉ?」

 

金属なら少し曲がったり歪んだりするかも知れないけど折れるて…。

焦りますよ、そりゃ。

夫は外でお散歩前のワンちゃんの様に待ってるし、サンダルは今年買ったばかりでまだ数回しか履いてないし。「嘘やん、嘘やん」とアワアワしながら、何とか修復しようと試みるも、どないもこないもどないにもならない。

この間、時間にすれば約5分。

のんきに外で待っている夫を呼びつけた(言い方)。

 

「ちょっとこんなんなってるねん、どうしよう?」

「折れてるやん」(それはわかってます)

「金属やのに折れるてどういう事なん?」

「これは金属ちゃう」

「え?😲」

「鋳物や」

「いもの?」

「せや。せやから折れてん」

「そんなもん、こんなトコに使(つこ)たらあかん事ない?」

「それは知らん」

この後、不毛な会話が続くため省略。

 

昨日は快適なドライブと書いたが、車中の会話はいかにしてサンダルを修復するかの話で持ち切りだった(主に私が)。靴の修理のプロにお願いするのは選択肢から第一に外れた。検索したら修理費が軽く絶望するほどにお高いからである。このサンダルの購入費を鑑みるに、その修理費を払ってプロに委ねるほどの度量は私にはない。

 

いや、そういう問題ではない。

いや、そういう問題だが、自力で直してみせる。

 

風鈴まつりの帰り、某ホームセンターに寄る。持参していたサンダルと折れた「ひっかけ美錠」のかけらをお店の方(ベテランそうな男性)に見せて、

「これ強力なボンドとかでひっつきます?」

「あぁ、これは無理ですね。接着面が小さすぎるし」

「金属専門のボンドでも?」(アホ丸出し)

「これは鋳物ですよ」

「😲」

 

夫の言う事は間違っていなかったのだ。

なぜか霧吹きを熱心に見ている夫の元へ走って行って、

「パパの言う事ほんまやった!」(疑っていたという前提ありきの発言)

「せやろ、あれは鋳物や」

「何で解ったん?」

「何でて、鋳物やろあれは」(ごめんごめん、語彙が不自由やったね)

 

そこから知恵を出し合うが、今ひとつパッとしないアイデアばかりで、夫は「腹減ったなぁ」とか言いだす有様で(言い方)。

で、パッと閃いたのがヘアゴムで留める作戦である。

 

画像で説明↓ (後もう少しで終わります)

 

この部分が「ひっかけ美錠」。またの名を「ひっかけバックル」「S字バックル)。
ここが折れてしまったのだ。

 

アゴムを左側の幅広のゴムバンドに通してベルトのバックルに引っ掛けるという作戦。
画像が見づらすぎてもどかしい。



ベルトのバックルを通常の状態に戻すとこうなる。
アゴムのくくり口を下に隠せば、まずはバレない(笑)。

 

購入したヘアゴムは束で売っていてベリーショートの私は「こんなにどうするん」とは思ったが、補修に使ったヘアゴムが伸びたり切れても、こんなにあれば100年安心。

 

何か、「ひっかけ美錠」が壊れる前よりも大事に思うのはなぜ?(笑)

ひと夏持てば上等だなんて最初に思った事ごめんね、サンダル殿。

 

早速履いて髪を切りに行ってきた。

全然歩けるし、大丈夫。

「このサンダルのバックルをヘアゴムで留めているとはよもや誰も気づくまい」

と、ひそやかな愉悦に浸るのだった。

 

 

 

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末筆となりますが、7月20日の記事を「今日のはてなブログ」に載せて頂きました。

はてな編集部の皆様、この機会に読んでくださった皆様、とってもうれしいです。

ありがとうございます。