迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

いつも晴れていてくれと望んでいるワケじゃないんだけど

 

ここしばらく午前3時過ぎに中途覚醒するという初老っぷりである。

逆に3時だと恩の字だ。目が覚めて時計を確かめた時、2時13分だったりした時の軽い絶望感。

悶々という文字は上手くできている。門構えに心。これだけで読み方は解らずとも何となく「ははぁ~ん、ちょっとアレな感じ?」と感覚に迫ってくる。ましてや訓読みは「もだえる」て。まさに後2時間は眠りたいと悶々とするのであった。

 

何だかんだ言いつつ5時半までベッドの中で粘る(無駄な光熱費を使いたくない)。リビングに下りて室温計を見ると11℃。惜しい!後1℃下がっていたら堂々とストーブを点火するのに。と言いつつもいそいそとストーブを点ける。

好々爺の様にストーブに手をかざし相好崩す夫の姿を見たせいも若干ある(だからってそれを愛と言われると途端に慌てる)。まぁそれで朝のひとときを快く過ごせて一日の仕事をがんばって頂きたいし。

 

そんな殊勝な妻(どこが)を装いつつも黒い考えも浮かんでくる。

最近夫は私の起床10分後くらいに起きてくる。

もしかしてだけどストーブ点けてくれるの待ってる?(考え過ぎ)

 

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父の所へ行った。

父の好きないつものおやつとホームへのお歳暮を持って。

お歳暮はいつも紙袋を付けてくれていたのだけど、今回買った所では紙袋が有料だったので買わずに風呂敷で包む事にした。結婚時に母が持たせてくれたちりめんの可愛らし柄の物。

 

父の様子は相変わらず。あんなにお願いしていたのに近い距離なら杖をつかずに移動しようとする。その度に父に杖を渡し「転ばぬ先の杖っていう諺知ってるぅ~」とか冗談を言いつつも私の目は笑っていなかっただろう。

部屋を出てエレベーターを待っている間にし忘れている事に気付いて部屋に戻ったら、父はマルちゃんのワンタンを食べようとしていた。昼食後すぐなのに。

 

その事実は前から知ってはいたけど何か見てはいけないものを見てしまったみたいな。別に私がいる時に「昼ごはんあんまり好きなんちゃうかったからコレ食べるわ」と当ったり前みたいな顔して食べたらいいのに。そしたら私も笑えるのに。でも父はそんなタイプの人ではないのだ。

自分でもこんな風に思うのはやさしくないよねって頭では解っているのだけど、ずっと前から思っていた父の嫌なところが否応がなく次々と湧き上がってくる。

 

帰りの車の中で考える。考えてしまう。

 

父はあの狭い世界の中でも自由にしたいのだ。ホームの栄養やカロリー管理された食事よりも自分が食べたい物を食べたいのだろう(ホームの調理の方々の名誉のために言いますと食事は私の目から見ても彩りよく美味しそうです)。

そりゃそうだよね。

でも隠さなくてもいいのに。もうぶっちゃけてテヘヘッて笑いながら食っちゃえよ。

というのは私が父に押し付けている勝手なイメージであり解釈なんだ。

わかってる。

 

今日は仕事が休みでお天気よくて12月のクセにあったかくてたったそれだけでしあわせな気分でいられる。これから先貧しくても豊かに暮らしていけると思っていた。

でも父の事でカリカリしたりする自分がいるというリアル。

 

どちらも真実なんだけど。