迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

父の病院帰りに思わず花を買う

 

私的3連休初日。

本当なら「あぁ~3日も休めるぅ~、開放感の極み」となるはずだった。

ところがどっこい、しょっぱなから出鼻をくじかれる。

それは昨日から始まっていた。

 

昨日の朝、仕事中に(実際は送迎中)携帯鳴る。画面には父のホーム名が。もう嫌な予感300%強。(またコケたのかぁ?あぁん?)との暗雲たれ込めまくる思いを胸に秘めつつも笑顔で仕事するプロフェッショナル(もうこの際どさくさに紛れて言っておこう)。

休憩時間にホームに連絡すると、清々しいくらいに予感的中。

きっちりコケてはりました。ただ、その時のTELではおでこにかすり傷があるだけで他はどうもなく病院に行くようなケガもしていないとの事だった。

胸を撫で下ろした、地下100メートル強まで撫で下ろした。

 

帰りの送迎業務が終わりホッとしていたところへ携帯が鳴る。

この日二度目の嫌な予感は見事に的中した。

父は左手の中指を骨折している様だと告げられる。今日はお医者様が来られる日で見て頂いたらしい。そうなりゃもう観念するしかない(何を)。

ただし今日の受診は無理だ。こんな時間に折れてましたって言われてもね。

私の職場から父のホームまでは夕方の込んでいる時間帯なら40分近くかかるだろう。

(因みに拙宅からホームまでは20~25分)

「明日一番に病院に行きます」と告げる。

 

今朝父を迎えに行き病院へ。

車の中で何時ごろに部屋のどこでコケたのか尋ねるも指でOKを作り「大丈夫」としか言わない。質問を変えて聞いても同じリアクション、しまいには黙り込む。

イライラがマックスに近づいた頃に病院に着いた。ホームから病院までは近いのだ。

 

病院の駐車場からは車椅子移動する。今日はどんより曇り空だったけど雨でない事に感謝する。いつだったか、大雨の日父に傘をさして自分はびしょ濡れ。車に乗り込む時に耳の遠い父に怒鳴る様に声がけしていた日をふと思い出す。

 

今日もおでこにでっかい絆創膏を貼って待合室の花道を通る。観客たちの視線にはもう慣れた。ただ、この前は知り合いに見られていたらしい。あ、それなら増々老父をかいがいしくお世話する娘を演じ切らなくてはなりませぬ(笑)。

 

レントゲンも撮ってみたところやっぱり左手中指は骨折していた。紫色に変色した中指は腫れていて痛々しい。それでも、何度聞いても父は「痛くない」と言う。麻痺側のせいもあるかも知れない。感覚も麻痺していて痛みに気が付かないというのなら可哀想だ。

 

治療方法は私が予想していた通り何も処置を施さずに自然治癒を待つ、という事になった。

脳梗塞による左手麻痺はもう14年近く経っている。外でのリハビリも口を酸っぱくして勧めたけれど本人が「自分で動かしたりしてるから大丈夫」と言って断固拒否された。

人前に出るのが嫌だったらしい、出来ないところを見られるのはプライドが許さなかったのだ。

初めの頃は左手の指も開いたりしていたけど、今では拘縮が進んでしまって握りしめた状態だ。そんな拘縮が進んだ指を無理やり広げてギブス固定もテーピングも出来ないし却って悪化させる可能性も。レントゲンも本来なら指を伸ばして撮るのだけど、無理に伸ばして新たなヒビを作る可能性もあるのでいつもの様に曲げたままで撮影した。

バキッと折れちゃっているというよりもヒビが入っているとの事。

 

ホームに帰って副施設長さんやナースさんに報告する。

 

部屋に戻って父にゆっくりインタビュー(笑)した。

ホワイトボードを駆使して。

何時ごろ?どこで?コケた?

同じ事をホームの人にも聞かれている筈だけど答えなかったと聞いている。

その事に関してあれほどちゃんと伝えてあげてと言ったのに。

私は今回も親身ていうかマジ(真剣)ていうかある種の迫力を持って父に向かい合った。

 

父は私には本当の事を言ってくれた。

過去の転倒で何で頭頂部やおでこを縫う様なケガをしているのかが解った。

父は夜トイレに杖をつかずに行って用を足した後(父は立ってする)の方向転換時に麻痺側の左側にバランスを崩して便器の縁におでこや頭頂部をぶつけているのだった。

 

父のこれまでの頭の傷。真っすぐな傷。

どこで打ったんだろうって不思議だった。

トイレから出て洗面台で手を洗う時に洗面台の縁で打った?

それとも壁のエッジのところ?

 

今日の様に早く正直に言ってくれたら良かったのに(対策も考えられるし)。

でも今日は言ってくれたんだ、やっと(私のマジな眼力にやられた?笑)。

時間は掛かったけど言ってくれてありがと。

だって、まだこの先付き合い続くんやからね。

 

前に家具の配置を変えてそれで戸惑ってコケたのかと気に病んでいたのだけど、

トイレに行く際に杖をつかずに行っていることが一番の原因だと思う。

どんなに短い距離でも必ず杖をついて!とあれだけ言うているのに。

張り紙までしているのに。赤線まで引いているのに。

杖をついて横で歩行介助していても不安定やのに、杖なしで歩くなんてもっての他!

どんな短い距離でもっ!

ちょっとした距離でも杖をついて歩くというその意識が大切。

 

父に言った(ホワイトボードで)。

転倒する事は仕方ないと思う。年齢や麻痺の事あるもんね。コケる事を責めてるワケじゃないねん。

もう何年も前からどんな短い距離でも必ず杖をついて慎重にって言うてきたやん。その約束を守ってくれていてもコケるなら仕方ない。でも杖はつかない上にコケてもその時の状況を話してくれない。人(私だけでなくてスタッフも)が真剣に言うてるのに、返事もせずに指でOKして「大丈夫」って言うけど、何か「はいはい、わかったわかった」みたいな態度に見えるよ。

とまで書いた(ホワイトボード)。

 

実際心の中では

指で返事するってどうなん?

声出せるのに失礼ちゃいます?

実際、病院で診察室に入る時レントゲン室に入る時、めっちゃはきはき声で

「おはようございます」「お願いします」

って言うてるやん。めっちゃ場面で使い分けしてるやん。

外面良すぎません?

 

 

入力デトックスはこの辺で。

 

明日はアノ人のライブでぶち上がる所存でございます。

 

 

病院の帰り道思わず花を買う。