迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

持ちつ持たれつ

 

明日は休みだったが出勤する事になった。

 

体調不良で一人欠員が出たからだ。このところ続いている。本人の体調不良のみならず、家族の体調不良も重なり、頻繁に誰かが欠勤している。

上司が目をカッと見開きながら近づいてきた(ぷっ 一大事感出さんでええて)。

「うかさん(わかっておられると思うが私はこんな迂闊な名前ではない事だけはお伝えしておきます)、明日なんか用事あります?」

(えらい遠回しな聞き方やん)

「明日は父とランチなどしようかと・・・」(前にチラッと言うてましたやん)

「あっ せやったせやった わかりましたぁ」

踵を返し小走りで去っていった。

見ると、Kさんに交渉しているようだ。

30メートルくらい離れているところからでもKさんの眉がへの字に歪んでいるのが確認できた。Kさんは2~3日前にも休日出勤している。Kさんの顔の周りに💦💦💦が見えるようだ。気のいい人なのではっきりと断れないのだろう。

 

気の毒である。

 

私の中で小さな葛藤が始まる。

私は次の日も休みだし父との約束は一日延ばしてもらえばいい(父も事情を言えばわかってくれる)。

でも、明日はフィットネスクラブの一番好きなスタジオレッスンの月初めの新しいプログラムが始まるんだなぁ。楽しみにしてたのよねぇ。

 

でも、困り顔のKさんを見ていると小さな正義感(笑)が沸々とわきあがり、つい、Kさんと上司の間に割って入ってしまった。

 

 

「出ますから!」

 

「えっ!?」

「私、明日出ます」

「お父さんとのランチは?」

「明後日にします」

「あ、明後日も休みやったね、そうかそうか ありがと~」(切り替え早っ!)

「いいんですかぁ?うかさん」(声のトーンが上がってる)

「はい 前も出てくれてはるし」(少し声のトーンを落としてみた)

「ありがとうございますっ!!」(さらに声のトーンが上がる)

「いえいえ とんでもな~い」(感謝されて焦る)

 

 

明日は新しいプログラムのレッスンがあるのになぁ、なんて一瞬でも思った事は決して悟られてはならぬ。

 

 

 

まぁ空いた穴を埋めただけの事なんだけど、こんな私でもお役に立てる事があって嬉しいです。

だって、私も何度も何度もカバーしてもらって来たから。