茫然自失とはこういう事を言うのだろう。
朝、職場に向かう車の中で突然「 あ 」と小さな声が出た。
私の小さな脳内(見たことないけど)で記憶のかけらが撹拌されている。
撹拌された記憶の輪郭がだんだんと鮮明になり、揺るぎない確信となっていく。
「ふぇ えぇ~~~」
脱力の限りを表現する声ともつかないため息が漏れた。
「あか~ん」
いったんは忘れる事にした。
今の私に課せられた使命は車を安全運転し職場に辿り着く事だ。
そして何事もなかったかの様に業務を遂行するのだ。
昼休み
スマホを片手にそそくさと玄関の外に出て某所へ電話する。
「かくかくしかじか○×△////」
電話終了。
何食わぬ顔で休憩室に行く。
早休憩中の同僚が「大丈夫ですか?何かめっちゃ謝ってはりましたね」
「え!?」
「ごめん、聞こえてまして・・・」
と、指差した先には開いたガラス窓。
そう、私はその休憩室の窓の横で電話していたのだ。
あらま。
実は病院を予約していた事をうっかりすっかり忘れていたのだ。しかも、予約していたのは今週の月曜日の午後診。今日は木曜日。
もう4日も経っとるやないか~~~~~~い。
4日も経ってから思いだすとゆ~体たらく、情けない、実に情けない。
で、慌てて病院に連絡した次第なのである。
予約していたのは口腔外科で完全に埋まっている親知らずをメスで切って取り出すという恐ろし気な事をして貰うために、行くはずだった月曜日に診察して貰い、そこでメスを入れる恐ろし気な日を決める算段となっていたのだ。恐ろし気な日の翌日は消毒の為に仕事も休まなければならないかも知れないし、来月の仕事のシフトについて少し無理を言っていたのだ。今日シフト表が出たのだが、とても配慮してくださっていて胸が痛んだ。
謝らなくては…。
迂闊にもすっかり忘れてしまって温情シフトを台無しにしてしまった事を。
しかし、上司はず~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っと電話している。
結局タイミングを逸してしまった。
何でこんななんだろう?
今回のミスを自分なりに分析してみた(知らんがなっちゅ~話ですわ)。
まず、致命的なミスはカレンダーにしるしを付けていなかった(なんちゅ~アナログな)事。しるしを付けるという行為による記憶への落とし込みが出来ていなかった。
もう一点、その日はあのヒアルロン酸注射を打つ日でもあったのだ。私の心の大半はあの痛すぎるヒアルロン酸注射を打つ憂鬱さで占められていた。
そして、もう一点は
このblogを始めたことにあるかも知れない(笑)。
私は何かに夢中になると他の事が疎かになるという極めて単細胞な人間だ。
書く事が好きなので(自己満足な内容だけど)楽しいのである、今。
肝心の月曜日は何を書いていたんだろう。
きゅうりの消費に四苦八苦しているから始まって、えらい遠い日の事を思い出して書いてるやん。
(笑)
そんな遠い日じゃなくて、
今日この日の予約を思い出せよって話ですわ。
頼むで、しかし。