父の左手の傷の消毒に行く。
土曜日は整形外科が休みだったので、外科診察後に整形外科で土曜日に撮ったレントゲン写真を見て貰った結果、再度撮り直す事になった。
ヒビがほんの少し入っている可能性が高いらしい。
ただ、包帯グルグル巻きの患部は固定しづらいし(脳梗塞による麻痺の拘縮もあるので)、固定する事によって縫合部がズレてもアレなので、ヒビに関しては自然治癒を目指す事となった。父には部屋に戻ってから今日の診察結果を筆談で伝える。
職員さんに聞いた事、昨夜パジャマに着替えた後(もちろん介助してもらって)、なぜか自分で明朝着る服に着替えて寝たそうだ(巡視回数を増やして頂いているのでバレちゃってます)。理由を聞くと「どうせ明日着替えるから」。「いやいや今は左手を守るために自分で無理して着替えなくていいの!動かしたらあかんねん!気ぃ遣うトコ間違ってます!」少しキツメに申す(筆談だけど)。とにかく今は通常の状態ではない事を解ってほしいねん!と、文字の勢いで少しは伝わったかしら?
抜糸までに守って欲しい事を書いた張り紙がまた増える。不毛な摩擦(服との摩擦も人との摩擦も含めて)を避ける為に。
「頼みましたぞ、父上」「動かしません、濡らしません、糸が抜けるまでは」
↑ これはトイレに貼っといた 笑
私は明日から3連勤、ホームの看護師さんに買ってきた「消毒一式セット」と「ゲンタシン軟膏」をお渡しし託す。
父よ、頼むからいい子でいて。
帰宅して、遅い昼ご飯の代わりに「やわらかほしいも」を食す。50g×4パック入り。
告白する。4袋とも食べてしまった。総カロリー:552kcal。
繊維質がお腹で膨張しているのか満腹感半端ない。晩御飯は不要。
(あ、夫のはちゃんと作ってます。まだ帰ってきてませんが)
Netflixで「生きるとか死ぬとか父親とか」を観る。
ジェーン・スー氏のエッセイが原作。随分前に図書館で借りて読んだけど、ドラマがNetflixに上がっていたので観てみたら、なかなかおもしろい。
私自身のシチュエーションとはかなり違うから、いわゆる「他人ごと」として楽しめる。だけど、亡くなった母親への思い、娘が父に対して抱く愛憎入り乱れる心の機微は大いに共感できる。
コラムニストでラジオパーソナリティの主人公が、父との事を書くためにノートパソコンに向かうシーンがある。
いつの間にか私はいいお話を紡いでいただけの様な気がする。死んだ母をしのぶ年老いた父と娘の話を面白おかしく語っていただけのような気が…。
私は自らエディットした物語に酔っていた。それは父を美化したかったからではなく、私自身が自分の人生を肯定したかったからかも知れない。この男にはひどく傷つけられた事もあったではないか。もう忘れたのか…。
美談とは成り上がるものではない。安く成り下がったものが美談なのだ。
エピソード6 主人公が執筆するシーンより
最終話までゆるりとじっくりと味わいたい作品。
涼しくなった秋の夜の読書代わりに。
なんてね。