迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

京都一期一会 ①

京都市京セラ美術館 新館東山キューブで開催されている「村上隆もののけ京都」に行って来た。

 

kyotocity-kyocera.museum

 

連日夏日が続く中、今日は薄曇り。たくさん歩いてもバテないだろうという目論見もあり、行かなきゃねって事で。

家を午前9時前に出て現地まで約2時間弱。当然私の事なので乗る電車を間違えるなどの苦難を経ても予定通りの時間に着いてしまうという奇跡(笑)。

当初は美術館に一番近い駅で降りるつもりだったけど調べてみると京阪三条駅で降りて歩いても16分と公式HPに書いてあったので三条で降りることに。ちょっと周りの街並みも見たいもん。

駅から地上に出て早速途方に暮れる。私は病的な方向音痴のトホホな女だ。

でも、あんまりキョロキョロするのもアレだし、「私、迷ってませんからっ!」みたいなどうでも良い(誰も見てへんからっ)強気もリミットを迎えた。

 

あかん・・・

 

ある交差点で私よりちょっと年上かしらん?と思われる女性に思い切って声を掛けた。

 

「京セラ美術館はこの方向でいいのでしょうか?」

「ええ、合ってますよ」

 

ちょっとした会話の後、何とこの方が

「私ちょうど帰るところやから、そこまで一緒に行きますわ」とおっしゃって下さる。

感激 などと言う言葉では補えない程の・・・。

 

地元の方ならではの路地を通って下さって「ここのお饅頭おいしいのよぉ」とか。せっかくだから頂こうかな?と思ったけどお店はまだ開店準備中。お隣は蕎麦屋さんで若い女性が並んでいた。「ここは前は足袋屋さんやったの」と教えてくださる。

 

何てステキなロケーション(利便性・文化度の高さ)で生活されているんだろうと、つい思ってしまうのだけど、やっぱりオーバーツーリズムで普段の暮らしに影響は出ているとの事。

「ちょっと用事があってもバスに乗られへんのよ」

 

自分の立場だったらどうかしら? 

わが家の周りにいつもいつも知らない人がいて家の写真とかバシバシ撮られて大きな声で喋ったり…。

 

「ここを抜けたら平安神宮の鳥居が見えますから。その隣が美術館ですよ。美術館楽しんでくださいね」

サラリと去っていかれた。

おっしゃる通りに目の前には平安神宮の赤い大きな鳥居が見える。その時の安堵感と感動ったら。

 

まだ、お昼前だけどお腹を満たしておかないと村上隆氏のパワーについていけない。

赤い鳥居が見えるコンビニの前にしつらえられているお茶席の縁台の様なところで、購入した鮭おにぎりとチキンをほおばる。私の周りは外国の方ばっかり。

 

村上隆氏展については冒頭でリンクしてるけれど

ここ見てください。

私はアートは大好きだけど語るのは苦手なので。

村上氏の京都展については4月21日(日)NHK日曜美術館」で特集する。

展示は全作品撮影可。

 

京セラ美術館は建築物としてもすばらしい。周りの環境にしっぽりしてるの。

 

私は思い切って行って良かった。

東京の次女に「行ったよ~」って思わずラインしたくらい。

 

その中で個人的に一番残ったのがこれ。

 

 

電車に乗っていて車窓の景色を楽しんでいると突如現れる「727」と書かれた看板。

私もこれはリアルに体験している。しかも通学・通勤での事だったから日常だった。

ただ何度見ていても唐突感はあった。また「727」て…とは思っていた。当初は時流に乗って付けたネーミングなんだろうけど、ちょっとした切なさを伴う時代遅れ感。ただその看板が新幹線の車窓から見えるくらい全国区だったなんて。解らない方には何のこっちゃ的なアレなんだけど、えぇ~、知ってはったん?みたいな(笑)。

村上氏の考察はもっと深くて、あっ!と思わせてくれるのだ。

観覧後ミュージアムショップでフラワーの横長のカードとこの727のポストカードを買った。

 

ひとりで来ておられた女性と撮りあいっこした。ありがとう。

道案内して下さった女性がこのヴィトンと金ピカの事をおっしゃっていて、目の前にした時は「あぁ、これの事を言うてはったんや!」って何か嬉しかった。

 

とても歩いた。

明日は仕事なのにって一瞬よぎったけど目の前の感動には負けるんだな。

 

こんな感じのおじ靴が好きなんだけど、
今日こんなに歩いても疲れない事が証明されて嬉しい。

 

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早朝に見つけた!うすいエンドウとスナップエンドウの花が咲いた❣
ほんとホッとして思わず「いやっ咲いてる」と声が。