迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

息子あらわる ~それはいつも突然に(笑)~

 

仕事が終わって帰ろうと車に乗り込んだら息子からラインが。

ウチに少し寄るとの事。

「え?何時ごろ?」と返すと「もう着きました」と。

 

早っ!

 

いつも事前連絡なく突然の訪問である。

同じ大阪住まいではあるけれど車でも1時間近い距離。

せめて家を出る前に連絡せーよ、とは思いつつ帰宅を急ぐ母なのである。

 

どうやら自分の部屋の片づけの続きをしに来たらしい。続きて…前回はもう数カ月前ちゃう?まぁ、いいけど。

 

息子はでかくなっていた。身長は176cmくらいだけど何と体重が78㎏になってしまったらしい。

「機嫌よく毎日たらふく食べて運動しなかったらこんな仕上がりになりま~す」

との事(笑)。

異動前の事業所ではちょっとアレな上司と反りが合わずストレスで体重の増減が激しかったから、機嫌良く増量しているならまだいいか。今の上司とはかなり上手くいっているらしいし。

 

息子のために豚キムチと小鉢ものを急いで作る。

相変わらず1品ずつ片付けていくのを見ていると、血は争えないなぁって思う。

私がそうだから。いわゆる三角食べが出来ないタイプ。

食べながら息子が私の話をふむふむと聞いてくれる。

ちゃんとこちらの表情を見ながら聞いてくれるのがうれしい(笑)。

元々やさしい人なのだ。

ただ、繊細で純粋なところがある。

そして、ものすごく自分というものがはっきりある。

中・高と不登校気味で、成績は良い方だったので大学に進学したものの、やはり行けずに中退。しばらくひきこもったけれど自力ではい出てきてフリーターから現在は社会人として自活している。

 

色々…本当に色々あったし今でも思い出すと胸がぎゅっとなるんだけど、今の彼を見ていると過去のことなんて帳消しになる。

「すべては今なんだ」と心底思う。

 

お正月に私の父があんなに息子にべったりだったのも、そんな時代の事もうっすらと知ってくれていたからなのかな。父の甘えを受け止めていた息子の姿を見ていたら歳月の流れと人の成長というものにしみじみしてしまった。

口では「もう、お父ちゃん何やのん、立場逆転してるやん」と冷やかしたけど。

 

夫が「今日は井上尚弥の試合あるのに見られへんわぁ」と言うのを聞いて、

私のパソコンを開いてちょちょちょいと入力して「ほれ」と夫に渡す。

夫は「おお!」と井上選手の試合を観ていた。

 

さりげに役立つ息子にちょっときゅんとする母である(笑)。

 

偉くなんてならなくてもいいし、ずっとシングルでいたいならそれでいい。

ただただ、からだに気を付けて、心をすり減らさない様にと願うばかり。

 

次は年末かな。

帰る息子の車のテールランプが何かいつも滲んで見える。