迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

まさか本物の嵐が来るなんて

 

葛城山頂から下界に下りて一か所立ち寄ったところがある。

葛城一言主神社(かつらぎひとことぬしじんじゃ)」

 

古事記』が伝えるところによると、一言主大神は自ら「吾(あ)は悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言、言離(ことさか)の神、葛城の一言主の大神なり」と、その神としての神力をお示しになられております。そのためか、この神様を「一言(いちごん)さん」という親愛の情を込めた呼び方でお呼び申し、一言の願いであれば何ごとでもお聴き下さる神様として、里びとはもちろんのこと、古く全国各地からの信仰を集めております。

 

 

そんなに大きな神社ではないのだけど、平日というのに人がひっきりなしに参拝されていた。次々と鳥居の前で頭を下げて長い石段を上がっていく。結構若い人も多い。

駐車場にも参道の途中にも無人販売の野菜やお米が並んでいた。無人販売というのはすごいシステムだと思う。性善説に則って信頼関係のもとに成り立っている。いじらしささえ感じる。

 

社務所があったので立ち寄ると、何とここも無人スタイルだった。敷き紙を敷いた三方さん(解りやすく言うと鏡餅を乗せる木製の台)に千円札と500円玉が置いてあって、千円札はクリスタルの重しが乗せてあった。

 

御朱印を頂きたくて立ち寄ったのだけど、「すみませ~ん」と奥に向かって呼びかけても返事はなし。紙に印刷された御朱印が置いてあったのでそれを頂く事にするが、御朱印は300円。私はその時100円玉を持ち合わせておらず、1000円札しかなかった(まぁ10000円札もあったけど、何か?)。無人だしおつりはもらえないし、さすがの太っ腹(実際のお腹は太くなってきたからあながち嘘ではない)の私も300円に対して1000円は出せないよね。

 

御朱印の他にもお札やお守りなども並んでおり、その中に700円の「健脚健康草履守」を見つけた。膝が悪くて1か月に1回ヒアルロン酸注射を打っている夫へのお土産にしよう。300円と700円で1000円也。三方さんに置いてしっかりと重しを乗せた。

 

 

 

 

葛城高原のススキ野原であんなに気持ちの良い時間を過ごして、一言さんで気持ちが浄化された様に思っていたのに、下界での私はやっぱり俗人丸出しだった。昨夜遅くに帰って来た夫と些細な事がきっかけでちょっとした言い争いになった。

 

くだらない事が原因で起こしてしまった小さな嵐。ちょっと言い過ぎたかなぁと思っていたら、夕方、急に空が暗くなって白モクレンの葉っぱをバッサバサ落とす強風が吹き荒れ、叩きつけるような雨と雷鳴に稲光。

あんなにいいお天気だったのに、豹変の大嵐。

私、何か怒られちゃった?

 

 

昨日渡しそびれたお守りを夫のベッドサイドに置いておきました。