自営業者の夫は今日日曜日も仕事。
子どもたちがまだ小さい頃は日曜日に仕事に行く夫の背中を恨めしく(笑)見送ったけれど、今では火打石を頭の後ろでカチカチと打って差し上げたいくらいの感じで送り出している。
今朝、着替えている夫に「寒かったらガスファンヒーターつけてな」と声をかけると、
「いや、イケる。今はつける程ちゃう」と言う。
先日ブログに書いた対流型の丸ストーブに灯油を入れようと、うんしょうんしょと動かしていると、トイレから出て来た夫が手を貸してくれる。
「このストーブ重たいからストッパーの付いているキャスターが付いた台みたいなんあったらええなって思ってるねん」と言うと、
「あぁ、何かわかるわ、見たことあるわ、買うとこか?」
迂闊な私だけど、こんな時走馬灯のごとく過去の夫のトホホな買い物エピソードが脳裏を駆け巡ってしまう。夫の名誉のためにトホホな具体例は割愛。
「見たことあるんやぁ それ、どの店やったん?」
(私がこの目で見に行かねば信用できへん)
「えぇ~どこやったやろ?ちょっと今思い出されへんわ」
(百歩譲ってごまかさず正直ではないか)
「出来ればキャスターにストッパーが付いてるのがええと思うねん。でないと危ないやん?そんなんあるかなぁ?」
「何か、見たことあるで。今、思い出されへんけど」
(ちょっとあやしくなって来てはるやん)
この時点で夫が何とか役に立とうとしている事が(多分彼はそんな意識もないかも知れないけど)、伝わったので取り敢えず(笑)送り出した。
夫はあんなクソ重たいストーブ、
灯油が向こうから飛んできて入っているとでもお思いだったのかしら?
結婚生活41年。
夫の気質は理解しているつもりでも、
キャスター付きの台ではなくて夫がストーブを運んでくれたらすごく嬉しいのに。
相変わらず女心が解ってないよなぁ。
そんな事を思っていたら、
どこのホームセンターで見たか思い出したらしく、店名を書いてきた。
「ありがと~」と返信したものの私は苦笑する。
まぁ、色々と思うところはある夫との事ではあるけど、
今の仕事(デイサービス)をしていて思う事がある。
俺様一番!
という価値観を引きずったままでアップデート出来ないままの男性たちがいる。
確かに世間様的には名の通った学校を出、名の通っている会社勤務を経て年金も多く受給されている。
だから、何?
その世界で生きていくにはそれなりにご苦労もお有りだったかも知れないけど。辟易するのはいつまでもその冠を誇示しようとする事。
私にとっては本当にすごいなぁ、尊敬できると思えるのは人柄でしかないのに。
お迎えに上がった際の配偶者様の曇った表情。
気付いていますか?
何十年も連れ添ったあなたの後ろに居たパートナーのこころのありように。
夫は一時期仕事もうまく回らず、経済的な意味で生活もパツパツの時期もあったけど、
私たち家族や人に対しての態度は前と何ら変わりなかった。
自営業で年金も少ないし経済的には今後も決してゆとりがあるワケではないけど、
(私も働いているし、金銭的なコトなら解決法はいくらでもある)
少なくとも、人に対してエラそうだったり、貶めたりする様な事はない。
食事する店で店員さんに暴言を吐くようなヤツがたまにいるが、どんだけ稼いでくるヤツでも尊敬できない。
最後に残る財産は「人柄」だと思う。
私はまったく自信はない(笑)。
ストーブの灯油入れ問題から何でこんな話に。
エライ飛躍したけれど。
帰って来た夫に確認すると、
「ストーブ、運ぶで」と。