迂闊にも程がある

迂闊なおばさんの悲喜こもごも

言葉にしづらい事もある

 

今日は休みなのでゆっくり起きてゆっくり家事をする。

時間に追われない時間はいい。

 

毎月1日はスーパー万代(関西圏中心)の大売り出しの日なのでいそいそと出かける。ブロッコリーひと株98円がお目当て。芽の詰まった立派で見目麗しいブロッコリーが山盛りになっていて小躍りしたくなる(小市民の密やかな愉悦)。お目当てとはいえ大好きな万代さんの月に一度の大売り出しの日にブロッコリーだけを買ってレジに並ぶなんてそんな事、ましてや次女が高校時代バイトでお世話になった店でそんな不義理は出来ない(15年前の話やないかい)。レジかごを要るモノで埋めてレジに並んだ(考え過ぎだと我ながら思う)。

 

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午後から父のところへ。

前回から12日ぶり。何となく気持ちが向かなかった。

前回に会った時、何がどうなってそんな態度というか面持ちになったのか知らんけど、何を聞いても私の目を見ず黙ったまま。頑なに(客観的に見れば)拗ねた様な様子。

この日のちょっと前にホームの方から、父が転倒したという連絡を受けた。

 

ukahodo.hatenablog.comあたし

 

うん、気まずいのか?

何回も転倒して、その度に娘に知らせが行くし、アレコレ聞かれるし。

 

転倒が続いているので「気をつけてやぁ」って声をかけるのも大事な事だけど、具体的な対策も要るかなぁと思って、その内のひとつの提案としてベッドの柵を付ける様に父に言った(父は何故か柵を外していた)。父は前述の様に目すら合わさずだんまり。私は最初は父にも意見はあるだろうと思い、根気よく問いかけたり話したりしていたけど返事すらしない態度に(それは違うんちゃうの?)と思いキレた。

大事な事なのでホワイトボードに思いのたけを書いた。A4サイズのホワイトボードに書いては消しを繰り返し父に伝えた。父は徐々に私の方を見て頷くようになった。

私の本気が伝わったと思った・・・

んだけど、今日行ったらベッドの柵はきっちり外されていた。

 

聞くと、「この方が動きやすい」と父は言った。

・・・・・・・・

「ああ、それならそれでええよね、もう」と返事するまでに数秒要した。

父がそう言うならもうそれでええって事。

 

ベッド柵はベッドの後方にきちんと置かれていた。

あの私でもハメにくかったまぁまぁ重いベッド柵を自分で外したのだ(後で所長さんに聞いた)。

その作業を自力で出来ている、その驚きの方が大きい。

それは父の自己主張なのかも知れない。

 

でもね、そうならそうだとあの時に言って欲しかった。

私がその時の父の心情を察したら良かったのかも知れないけど(あの時は無理)。

 

前回に父に会ってから12日も経っている事、

その間行こうと思ったら行けたのに行かなかった事、

それでもずっと毎日思っていた事、

それがなぜかは自分が一番知ってる。

 

ていうか、そんな事があったけど、

私が父の部屋を出る時に父がゆっくりとこちらを向いた。

いつもの手を握ってバイバイしていないのを思い出す。

このまま帰ったらきっと後からまたウジウジ思う。

もう1度、父の側に寄って行って父の手を握った。

カサカサだけどそこそこ温かかくて、

5階の父のフロアから下に降りるエレベータの中で泣いた。

 

 

その時の父の笑顔が私への言葉だと言い聞かせるのはたやすすぎるのかも知れないけど。